歯列矯正の相談が必要な歯並びとは
歯並びが悪くなるとどうなるの
歯並びが悪いと起こる問題は見た目の他に、いくつかの機能的な問題が発生します。
PROBLEM01見た目 | まずは、見た目の問題です。歯並びが悪いと、口元にコンプレックスを抱くこととなり、特に思春期など多感な時期のお子様にとっては、積極性や自己肯定感の低下につながることがあります。 歯並びをきれいに整えることは、お子様の健全な精神的な発達にも少なからず影響を与えると言えます。 |
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PROBLEM02会話 | 人間は、口周囲の筋肉や、舌、歯を使って様々な音を作り出して構音し会話をしています。 例えば、サ、タ行などは歯の影響を受けやすい音です。 活舌が悪いことは円滑なコミュニケーションの障壁の1つとなります。 |
PROBLEM03咀嚼障害 | かみ合わせが悪いことや、前歯で咬み切れないことによる咀嚼の問題は、学童期においては給食の際など、お子様にとってストレスを与えることとなります。 また、うまく咀嚼できないことで胃腸への負担がかかることも否めません。 |
PROBLEM04口腔衛生 | 歯並びが悪いと、歯磨きが難しく、磨きのこしが起こりやすくなります。 結果として、口腔衛生状態が悪化し、虫歯や歯周病、口臭の原因となります。 |
PROBLEM05口腔乾燥 | お口を閉じられないことによって、常に開口状態となると、口腔乾燥による細菌の発生が起こりやすくなります。 結果として、虫歯や歯周病、口臭の他、風邪やインフルエンザといった感染症への罹患リスクも高くなります。 |
PROBLEM06顔面の骨格への悪影響 | 歯並びは顎の成長にも影響を及ぼします。上下の顎のバランスが悪い状態で骨格が成長すると、顎のゆがみや、顔のゆがみ、姿勢へも悪影響が起こります。 |
PROBLEM07顎関節症、 頭痛や肩こり |
咬み合わせの問題は、口の開閉を行う顎関節に影響を及ぼします。かみ合わせに不具合があると、顎関節周囲の筋肉に痛みを生じ、結果として頭痛や肩こりといった不調をきたすことがあります。 |
治療を始めるタイミング
小児歯科矯正の治療は、お子様ご自身の成長する力を使って行います。
ベストな時期は、5歳~8歳頃が理想的です。
年中から小学校低学年くらいまでの時期は、成長する力が大きく顎を広げる治療や、歯の移動がスムーズに起こりやすい時期です。
特に、この年ごろから開始しておけば、容姿への関心が高まる思春期に入る前に歯並びを整えることも可能なため、理想的な時期といます。
ただ、お子様のお口の状態や、お子様ご自身の歯列矯正への理解と協力など、それぞれの患者様によって異なることも事実です。
もう8歳を過ぎてしまったからといって遅すぎることはありません。
保護者の方が気づいたとき、お子様が関心を持った時からでも治療は開始できますので、まずはご相談にいらっしゃることをお勧めしております。
こどもの歯列矯正は、1期治療とⅡ期治療という2つのフェーズに分かれているため、
それぞれの特徴についてご紹介いたします。
Ⅰ期治療について
(トレーナー装置・拡大床)
乳歯列から生え変わりの時期(6~12歳頃まで)、いわゆる混合歯列期に行われる治療です。
この時期は、お子様の成長する力を利用して歯列弓(歯のアーチ)を広げることや、
上下の顎の大きさや位置関係のバランスを整えることができます。
具体的な治療方法として、以下の2つの方法が挙げられます。
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- トレーナー装置
(歯列矯正用咬合誘導装置) - この装置は、取り外しが可能です。
日中の1時間~と、就寝時に装着します。
お子様が装置の必要性を理解し、毎日継続して装着することが大切です。
口周りの筋肉に作用し、歯並びや顎の位置関係を理想的な位置へと導いていく装置です。
- トレーナー装置
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- 拡大床
- 拡大床も同様に、お子様の骨格的な成長段階で使用する装置です。
歯を傾斜させて歯列の幅を広げることに効果があり、取り外しが可能なため、就寝時の装着が主となります。
いずれの装置も、適応がそれぞれ異なるため、患者様のお口の状態を診断し、適した治療を選択し理想的な咬合へと導いていきます。
Ⅱ期治療について
(ブラケット)
第二大臼歯までの永久歯が生えそろう12歳以降に行う治療がⅡ期治療です。
この時期には、成人の矯正と同様に歯面にブラケットと呼ばれる装置を装着し、ワイヤーで結紮することで歯に持続的な弱い力をかけて移動していきます。
基本的にブラケットの治療方法は、どのような症例にも適応が可能といわれ、実績の多い治療方法です。