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近年、歯科医療は
“治療”から“予防”へとシフトしつつある転換期です。

予防歯科の重要性

簡単に言うと、治療を必要とする歯がなくても、メインテナンスのために歯科医院を受診することが予防歯科治療です。

当院でも、予防歯科を目的に来院される患者様が増加しています。

これは、歯周病と心筋梗塞、誤嚥性肺炎、糖尿病といったお口の健康がお身体の健康にも影響を与えるといった
数々の研究が発表されたことや、患者様ご自身のお口の健康への意識が高まったことに由来しています。

そして、歯科疾患(虫歯や歯周病)は予防ができる病気であるとともに、
予防の効果を患者様ご自身が実感しやすいことも特徴の1つです。

歯科通院のきっかけと歯数

日本臨床歯周病学会も参照している長崎大学の新庄先生による歯科通院のきっかけと歯数に関する研究があります。

この研究では、通院のきっかけを①定期的にメインテナンスに通院されている方、
②歯磨き指導だけを受けてメインテナンスを受けていない方、
③痛みや腫れといった症状がある時のみ来院されている方の3つの群に分類し、
生涯にわたる歯数を観察した研究結果があります。

高齢になればなるほどいずれの群でも歯数は減少していきますが、
メインテナンスを定期的に受診している方は80代になっても、
歯磨き指導だけを受けてメインテナンスを受けていない方や、
症状があるときのみ受診する方の30~40代頃と同じ歯数を有しています。

メインテナンスを受けることで、歯や歯周組織を健康に保つことができ、
若々しく食事や会話を楽しむことができるということが分かっています。

定期検診を受けましょう

歯科医院での定期検診は3か月に1度の間隔で来院されることお勧めします。

ご自分で毎日歯ブラシを丁寧に頑張って行っていても、歯石がついてしまうと歯ブラシだけでは除去できません。

3か月に1度の定期検診では虫歯や歯周病の状態を確認し早期発見早期治療を行うのに適した通院の感覚です。

定期健診と併せてクリーニングを行い、専用の機械で歯石を除去していきます。

併せて、PMTCと呼ばれる歯面清掃を行います。

PMTCとは

PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略語で、歯科医院で行う歯科医師や歯科衛生士による徹底した歯面清掃のことです。

専用の機器とフッ化物入り研磨剤を使用し、磨きのこしたプラークや、歯面についたステインを除去していきます。プラークを除去し、歯面を滑沢にすることで、再度プラークが付きにくい口腔環境へと改善する方法です。

大切なセルフケア

3か月に一度のメインテナンスも、毎日のセルフケアがあってからこそ効果があるものです。

毎日のご自身による歯磨きが大切な基本中の“基本”になります。

メインテナンスにお越しの際に、患者様それぞれのお口の状態にあった歯ブラシの選択方法から、歯ブラシの動かし方、デンタルフロスや歯間ブラシといったオーラルケアグッズの使用方法をお伝えします。

はじめは、少し面倒に感じることもあるかもしれません。しかし、歯ブラシだけではプラークは全体の6割程度しか落としきれないと言われています。

歯と歯の隙間、補綴物(詰め物やかぶせ物)との境目など、適した磨き方をお伝えしますので、ぜひ試してみましょう。